読書とカフェの日々

読書感想文と日記

6月7日

特色のない一日。眠気もやる気もそこそこあったりなかったり。仕事は淡々と進む。疲れること面倒なことをかき分けて今日も生き延びる。読書は昨日の続き。多和田葉子『地球にちりばめられて』。登場人物が語り継いでいくストーリーは進んだり戻ったり、繰り返したりする。あともう少しで読み終わりそうなところまで来たんだけど、一体どこに連れて行かれるのかまだまだわからない。時間軸が大きく捩れている気がする。鮨の国の人々は年取らない設定?海に沈んだのはいつ?Hirukoはどのくらい人間? 物語がどのように収束するのか。「ちりばめられて」だから拡散、離散、が妥当か。今のところはスカンジナビアドイツフランスをさまよって」という感じ。これまでの登場人物にまして大仰な名前(ニックネーム)の人物が登場。言葉を理解すること、口に含むこと、声となること。それぞれの言語体験の濃淡の書き分けにも注目したい。登場人物全員が不自由なく理解・使用できる共通語はない。言語を超えて究極的に「わかる」瞬間に水門が開くよう。

一通り読了したけどHirukoたちの旅はまだ続くみたいだし、鮨の国の謎も残されている。近く続編を読みたい。明日も頑張って起きよう。